Bitmessage - レビュー
BM-2cXfGFQsPCVvq9s2XkLg1Ap4fcqWUtcZtfビットメッセージは、ビットコインのしくみを応用した、完全に End to End で暗号化されたメッセージ伝達システムです。難しくないので、まずは Bitmessage を使ってみよう。
P2P による Bitmessage 同士のテキストメッセージの交換が可能。通常の @ を含むメールアドレスとのやり取りや添付ファイルの送信は不可。送信メッセージはデフォルトで 2日間 P2P ネットワーク上に存在するので、その間に受信側は Bitmessage を起ち上げて受信する必要があります。
アプリケーションは、Windows ,OS X ,Linux用があり、デスクトップ環境は全てカバーされています。スマホ向けには、Android 用に Official 以外から提供されています。
中央集権型は管理者に権力が集中します。善意の運営者でも、人間はミスをするし出来心もある。強権を発動され従わざるをえないこともあるでしょう。それなら、いっそのこと中央サーバーに頼らないシステムにしてしまえば安全で匿名性が高い。というコンセプトに拠り所が存在します。
匿名性やメッセージの秘密保持の点では Proton Mail より上。何しろ人間がまったく介在しないのですから。その代わりに、プラットフォームが限定されるというわけです。
PGP は、相手方に環境と使い方を知っている必要がありますが Bitmessage なら、アプリケーションを使ってもらうだけです。両者の基本的な概念は違いますが、秘密の通信という側面から見れば同等以上の活躍が見込まれます。
良い点
- 難しい機能を使わなくても簡単に秘密のメッセージのやり取りが可能。
- アカウントの登録に個人情報が不要。
- 送信メールに IP アドレスが添付されない。
悪い点
- 通常のメールアドレスとは互換性がない。
- サーバーにメッセージが貯蓄されないので、有効期間中に Bitmessage を起動して受信する必要がある。
- ネットワークに負荷が掛かる。
機能詳細
基本機能 | アプリケーションによる P2P 専用。 |
追加の機能 | アドレス帳。 |
関連リンク | Bitmessage.org/forum , Python source code on Github , Bitmessage E-Mail Gateway , BitMail in Launchpad。 |
機能補足
Bitmessage 使い方
実際に使ってみよう。
Bitmessage のインストール
Bitmessage Wiki から、Windows 用をダウンロード。Bitmessage.exe は、インストーラーではなく実行ファイルです。
どこでも構いません。C:\Program Files (x86)\Bitmessageなどに配置しておきます。
まず自分のメールアドレスを作成します。
Bitmessage.exe を実行します。
アドレス一覧 → 新規
アドレス生成に乱数ジェネレーターを使う のまま、OK
BM-2cXfGFQsPCVvq9s2XkLg1Ap4fcqWUtcZtf の英数字の羅列が(メール)アドレスです。
アドレスは、幾つでも増やせますし、いつでも削除、無効にできます。
試しに自分自身に送信してみます。
右クリックして アドレスをコピー
送る タブへ移動。
送信元へ先ほど作成したアドレスのアイコンを選択。
宛先に、コピーした自分のアドレスを貼り付けます。
件名と本文を入力して、送るボタンをクリック。
送信済 タブへ移動して、しばらく待って、状態にMessage sentのメッセージが表示されれば送信完了。
メッセージを受信すると通知領域のアイコンが教えてくれます。
受信箱に移動すると、自分に送信したメッセージが届いています。
このように、P2P ネットワークにメッセージがある内に受信側は Bitmessage を起動して受信する必要があります。サーバーを持たないので、期限を過ぎたメッセージは消滅するのが、普通のメールと異なります。受信したメッセージはローカルに保存されます。これは欠点というより Bitmessage の特徴です。
具体的にP2P ネットワークに存在するというのは、繋がっている各々の PC のハードディスクに分散暗号化されて保存されているということです。少なくともBitmessageで送信した PC には完全なメッセージが存在します。
Bitseal のような、サードパーティー提供の Android アプリも存在します。ただスマホのような低速回線は P2P に不向きです。
アンインストール
ファイルの削除でアンインストールは完了です。
レジストリは起動の度に、Qt Development Frameworks のキャッシュとして利用されるので削除します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Trolltech