SCRYPTmail - レビュー

概要

SCRYPTmail は2020年1月31日に終了しました。

スクリプトメールは、End to End Encryption Email。真のZero Data Knowledge(ゼロ知識)に最も近いフリーメールです。

2014年11月18日開始というのは、ご存じの通り、元CIA局員エドワード スノーデン氏により米国による過剰な個人情報の収集が明るみに出た 2013年5月より後。NSA の盗聴に強く対抗した設計になっており、その運営理念は Blog やヘルプからもうかがい知ることができます。

メールの基本的なシステムはProton MailTutanotaと同じで、コンセプトは誰でも簡単に暗号化メールを使えるようにすることにあり、SCRYPTmail 同士の通信は完全暗号化され、他のメールサービスへはパスワードと本文へのリンクでの暗号化通信されます。 また OpenPGP が追加されたため他社メールへは、PGP を使った暗号通信も可能になっています。

使い捨てメールアドレスやエイリアス、Onion Services といった遊び心のある機能も備えていて、使いやすさ、セキュリティ、プライバシー保護からみて、もしかしたら、それら同タイプのフリーメールを上回っているかもしれません。

ただし、まだ未完成のベータバージョン。最小の機能しか持っていません。これからも開発が継続されていくのかに注目されますが、今後の期待値の大きいメールサービスです。

良い点

  • 完全な、End-to-End Encryption。
  • アカウント取得に必要なものがない。
  • 送信メールにIPアドレスなどのプライバシー情報は添付されない。
  • SSL Grade A+
  • 100% オープンソース。
  • OpenPGP 対応。
  • .onion ドメイン。

悪い点

  • 未完成のベータ段階。
  • ソース以外の技術的詳細が未公開。
  • ときどき機能や制限に変更がある。

機能詳細スクリプトメールのSVGでつくられたIcon挿絵です。

基本機能ウェブメール専用。
拡張機能自動振分、メール検索、ラベル、エイリアス
追加の機能アドレス帳。
容量制限200 MB。1000 メッセージまで。添付ファイル 10 MB まで。
アカウント期限6 ヶ月。(Update 2016-03-24)
セキュリティHTTPS接続、SPF、末端間暗号化、セッションタイムアウト、2要素認証、スパムリスト。
開設日2014年11月18日
ドメイン
  • @scryptmail.com
  • @7nd.me
  • @vt7.co
関連リンク

ソースコードは、GitHub で公開されています。

最新情報はブログが確実で、Twitter にもアナウンスされます。

機能補足

メールアドレスのローカル部のユーザー名は最低3文字から取得可能です。最も短いメールアドレスは、○○○@7nd.me10文字

E2EEでは珍しい、標準でユーザー定義のフィルターを使えます

Black / White Listは、フィルターと違いサーバーに保存され処理されるので、暗号化されていない代わりに、受信箱へ届く前に受信拒否が可能です。

送信先アドレスは入力した後、Enterで確定します。独特のインターフェイスになっています。

SCRYPTmail は全くユーザーの情報を知ることができず、ログインした時に、すべてダウンロード、復号、ソートを行います。そのためメールの数は直接パフォーマンスに影響を与えます。それが 1000 メッセージまでという一見奇妙な制約が存在する理由です。

SCRYPTmail は 2014年11月18日にスタートしました。

データセンターはカナダのモントリオール。2016年11月にアメリカから変更されました。SCRYPTmail はEnd to End で暗号化されるため USA でも何ら問題ありませんが、ユーザーの要望に応える形でサーバーを移動されました。

エイリアス

拡張アドレスのエイリアスは+(プラス).(ドット)共に使用できません。

@scryptmail.com@7nd.me@vt7.coは別のアドレスになります。

Disposable emails受信専用の使い捨てアドレスです。+ボタンで 5つまで追加でき、いつでも削除できます。(April 10, 2015)

Email Alias は、通常の別名アドレスで送受信とも可能です。3アドレスまでですが、メインのアドレスも含まれるので、2アドレスの追加まで。@7nd.me@vt7.coも登録できます。

Beta バージョン

SCRYPTmail は、テスト状態なのを念頭に置いて利用する必要があります。

  • 画面が特定の幅の間でメニューが見えなくなります。

  • アドレス帳はSettingsContactsにあります。メール作成(Compose)からの呼び出しはできません。登録されたアドレスを削除するには、メールアドレスをクリックして開きDeleteします。このあたりから、未完成でベータ段階というのを感じ取れます。

  • 2016年3月、実際に一部の受信メールが消失しました。

アカウントのキャンセル

アカウントの削除は、設定の一番下Delete Accountから実行します。

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