MEGA
メガは20 GB*無料のオンラインストレージサービスです。前身のアングラ的な Megaupload から、ある出来事をきっかけに 2013年1月に一転、クリーンでオープンなMega Limitedへ変貌を遂げました。
アプリよりブラウザからの操作に重点が置かれていて、そのインターフェイスはエクスプローラーと同等な操作が可能。広い作業領域はとても使いやすくなっています。
ブラウザからのファイルのアップロードは、JavaScript により暗号化されてから送信されるのが特徴の一つ。ダウンロードはデバイスに届いた後に復号されます。その間、誰も覗き見ることはできません。格納されたファイルも然りです。
それゆえファイルの保存に関してなら、BoxやGDriveよりはるかにビジネス向きですし、周りの理解さえ得られれば、もちろん実際に使っても大丈夫。
前のサービスから数えて 10 年以上大きなトラフィックを支えてきた実績があり、裏も表も知り尽くしているだけあって、非常に快適で優秀なクラウドサービスになっています。
保存容量 | 20GB | |
最大ファイルサイズ | 制限なし | |
帯域制限 | なし | 転送量の制限はある。 |
ファイル共有 | ◯ | |
FTP | × | |
WebDAV | × | |
ダイレクト リンク | × | |
リモート アップロード | × | |
世代管理 | ◯ | 容量の許す限り可能 |
ファイルの暗号化 | ◯ | 128-bit AES |
END-to-END Encryption | ◯ | |
対応プラットホーム | ||
OS | Windows,Mac,Linux,MEGAcmd | |
モバイル | iOSAndroid | |
ブラウザ拡張 | Chrome,Edge | |
アカウント有効期限 | 3ヶ月 | 詳細 |
2段階認証 | ◯ | |
紹介制度 | ◯ | 期間限定 |
容量無制限プラン | × | |
サービス開始 | ||
API | ◯ | MEGA SDKソースコード |
日本語表示 | ◯ | |
Drag & Drop | ◯ | |
右クリックメニュー | ◯ | |
フォルダーのアップロード | ◯ | Chromium ◯、 Firefoxはアドオンが必要、IE ×。 |
フォルダーのダウンロード | ◯ | zip形式。圧縮なしでもダウンロードできる。 |
一括アップロード | ◯ | |
一括ダウンロード | ◯ | zip形式。圧縮なしでもダウンロードできる。 |
検索機能 | ◯ | 日本語も可。 |
通信の暗号化 | ◯ | mega.nzA+ |
対応ブラウザ | IE,Firefox,Chromium,Safari,Opera |
Description
ブラウザからのアクセスやモバイルアプリでも、End-To-End で暗号化される大変珍しい仕様になっています。
末端で暗号化され通信パケットを暗号化する必要はないため、SSL はオフにできるようになっています。オフにすると少しパフォーマンスが上昇します。Internet Explorer は OFF にできません。
復号の手順があるので、画像をプレビューしての順次閲覧や端末でのビデオや音楽の再生は苦手です。
アップロードは回線を効率よく目一杯使ってくれるので他のネットワークの作業に影響がでる事があります。それに対して設定から使用する帯域を絞ることもできます。
サイトの閲覧だけでも読み込まれる JavaScript が 1MB 以上あり非常に大きいため、トラブルで Top ページが表示されなかったり途中で止まることがあります。更新するかしばらくをおくと表示されることがあります。これについては後述のブラウザ拡張をいれると、このような事は発生しません。
ファイル名フォルダ名は日本語や記号などなんでも構いません。使える文字は使用している OS によります。MEGA はファイル名に関知しません。
アップロードしたファイルの META 情報は保持され、完全に同一ファイルです。ウェブアプリのリスト表示は追加日がデフォルトですが、右クリックメニューから作成日に切り替えが可能です。
MediaFireのようなセッションタイムアウトがないので、ブラウザを開いている限りログインの状態がキープされます。デバイスから離れるときは必ずログアウトしておきます。
メールアドレスとパスワードの変更は、アカウント設定のメールとパスワードからできます。
アカウントの削除は、アカウント設定の一般タブから、アカウントをキャンセルするを選択します。
Client-Side Encryptionは機能が少なく良いところがわかりにくいため一般受けがよくないのですが、ここ数年で俄然注目を浴びるようになってきました。ストレージのSpiderOakやSyncの他にも、メールのTutanotaやProton Mailも人気が急上昇しています。
MEGA はシンプルなところを活かして、余分な表示を見せず作業領域を広く取ることに成功しています。
諸制限
複数の無料アカウントの作成は禁止されています。
MEGA は可能な限り帯域の制限をしませんが、無料ユーザーはトラフィック量が多すぎるなどの理由で制限が掛かることがあります。トラフィック量はIPアドレスごとに計測されます。
転送量が3 GBを超えると転送容量が枯渇しましたや転送容量が不十分ですの制限が掛かるのが複数のソースより報告されています。
MEGA クォータ超過は、通常 24時間以内に解除されます。解除は、トラフィックのほかに、時刻、プロバイダ、国の影響を受けます。
目安として3ヶ月間程度利用がないと、登録した Email アドレスに警告が発せられることがあり、対応されなかった場合は、アカウントの一時停止又は削除される可能性があります。
MEGA LIMITED TERMS OF SERVICE 31-3
『We can immediately suspend or terminate …』 =権利を有する。
あくまで未使用アカウントの排除が目的のため、3ヶ月間利用がなくても警告されないこともあります。(私の無料/PROアカウントの有効期限は切れますか?)
MEGA 拡張機能
MEGA Firefox Extension と MEGA Chrome Extension
MEGA のブラウザープラグインをインストールすると、サイトではなくローカルから起動します。(見た目は同じです)
DNS 偽造やキーロガーに有効ですので、ポータブル ブラウザで公共のパソコンからログインする場合でも安全度が高くなります。 また暗号化の JavaScript もダウンロードする必要がなくなるなど大きなメリットがあります。
使い方は、ツールバーのアイコンをクリックするか、拡張機能が有効な状態で、https://mega.nz/へアクセスするのみです。
自宅の PC の場合はログイン状態を維持しておくことで素早く開始できます。
Chromium の拡張機能は、Chrome ウェブストアよりインストールします。 | |
アドオンを使わない場合、mega.nz/loginから直接大きい入力画面のログインページにいけます。KeePassなどのパスワード管理ツールには、この URL を設定しておくとスムーズにログインできます。 |
MEGAbird
MEGAbird- Thunderbird Extension
メールクライアントのThunderbirdにFilelink機能を追加します。
Thunderbird から送信するメールに大きなサイズのファイルを添付する場合に、MEGA にアップロードしてから共有ファイルへのリンクを本文に添付します。
アドオンをインストールしたあと、オプション。添付ファイルの送信タブから Filelink を設定します。
今 MEGA にあるファイルのリンクを取得するわけではないところに注意。ファイルは MEGA のルートに自動でThunderbirdフォルダーが作成され、そこにアップロードされます。
MEGA に限らず、Thunderbird の Filelink 機能は、このような動作をします。
MEGA アプリケーション
デスクトップアプリ
MEGA のパソコン版のMEGAsyncは主に同期用です。パソコンとクラウドストレージを同期して使用します。
Windows、Mac、linux対応。Windows版はUSBメモリで持ち運びもできます。linux はディストリビューションやバージョンごとにバイナリが用意されているという、他では見られないような厚遇を受けています。
スマホアプリ
世代管理
MEGAで私のファイルのバージョンを管理することはできますか?
Windows のエクスプローラと動作は同じです。同一ファイルをアップロードする際に複製ダイアログが表示されます。
設定のファイル管理から、すべて上書きの挙動に変更もできます。
時計アイコンが表示されているのが、他のバージョンを持つファイルです。
同期アプリケーションの場合は、前世代のファイルは、ゴミ箱内の「SyncDebris (シンクくず)」という特別なサブフォルダにあり、これも削除しないかぎり元の世代に戻すことができます。
パスワードのリセット
パスワードを忘れてしまうと、システム上、MEGA は対処できませんが、親鍵 (master crypto key) をバックアップしておいた場合に限り、メールアドレスからリセット、データの回復が可能です。
同じメールアドレスでアカウントを作り直すには、パスワードのリセットから「いいえ」を選択して、メールアドレスを送信します。 その場合、元のデータにはアクセスできませんが、もし、60日以内にパスワードを思い出したら、support@mega.nzに連絡する事でデータを復活させることができます。
MEGA は親鍵のバックアップを推奨しています。
容量追加の達成プログラム
条件を満たすと MEGA の容量を増やすことができます。
条件 | 容量 | トラフィック | 有効期間 |
---|---|---|---|
MEGAsync をインストール | + 5 GB | + 5 GB/月 | 365日 |
モバイルアプリをインストール | + 5 GB | + 5 GB/月 | 365日 |
紹介 | + 5 GB | + 5 GB/月 | 365日 |
SMS 認証 | + 5 GB | + 5 GB/月 | 365日 |
紹介は紹介された側が MEGAsync か モバイルアプリをインストールすると加算されます。FAQ
MEGA の料金プラン
比較用に円表記にしたものです。支払いは€建てです。正確な価格はリンク先を御覧ください。
プロ Ⅰ | プロ Ⅱ | プロ Ⅲ | |
容量 | 2 TB | 8 TB | 16 TB |
月 | 1,586円 | 3,173円 | 4,760円 |
年 | 15,871円 | 31,743円 | 47,615円 |
転送容量/月 | 2 TB | 8 TB | 16 TB |
MEGA に記載のある見積価格を掲載。(1€= 159.10 円、記:2023年8月30日)
400 GB のプロ・ライトプランは廃止。
MEGA ビジネス
2019年2月18日に ビジネスプランのMEGA for Businessがスタートしました。
価格 (月) | ユーザー数 | 容量 | 転送容量 (月) |
2,051 円 | 3 | 3 TB | 3 TB |
ユーザー + 1 | 容量 + 1 TB | 転送容量 + 1 TB |
684 円 | 342 円 | 342 円 |
MEGA に記載のある見積価格を掲載。(1€= 136.71 円、記:2022年4月16日)
基本プランの価格の15 €(約 2,051 円)に 3 ユーザーが含まれています。
管理者がアカウントを配分して保存容量、転送量を管理します。
初期費用は以前の 30 € より安くなりましたが、容量無制限、転送量無制限が廃止されたため、買いっぱなしというわけにはいかなくなりました。
他のメリットの記載もありますが、通常の MEGA アカウントと変わりません。MEGA は元々ビジネス向きです。
アドミニストレータ(通常は契約者)が総ての管理権限を握っているので個人での共同購入は難しいですが、信頼できる仲間や家族となら考慮してみる価値はあるでしょう。もちろん企業用には最適です。
SSL Server Test
MEGA の変遷
MEGA のサービス内容は移り変わっており、情報が交錯しています。2022年までの MEGA 最新情報まとめ。
MEGA はmega.co.nzからはじまりました。容量50 GB。
機能の改良とMEGAchatが統合され新しいmega.nzへ移行。
それにともないmega.co.nzは廃止。
新規アカウントは15 GBに減少。アカウントを取得すると15GB + 35GB(30日限定 初回登録ボーナス) =50GB。
mega.ioがヘルプやログインしていないユーザー向けに提供開始。
内容はmega.nzと同じでグローバル展開に向けた検索エンジン対策です。2021年1月18日に追加。
新規アカウントは20 GBに増量。新規 15 GB で取得したアカウントも 20 GB へアップされました。(2021年6月11日)
MEGA のユーザー数の推移
2013年1月19日。スタートからわずか 3日間で登録者数は100万。前サービスのユーザーがそのままなだれ込みました。
2016年1月19日。3周年の報告では3500万。
2016年8月23日に5000万を突破。アップロードされたファイルは20億に到達しました。 (MEGA has 50 million registered users!)
2017年10月には9000万。
2018年3月には1億アカウントを超えました。
2019年1月19日、6周年を迎え1億3000万アカウントを達成。ファイルの数は350億。
2019年7月22日、Twitterで、1億5000万アカウントの報告、ファイルの数は600億。
2019年12月16日、Blogにて、1億6000万アカウントと報告されました。
2020年には、1億7000万、アクティブユーザーは1000万人/日、200ヶ国に展開しています。
2020年10月12日には、事前に企画が設けられた2億に達しました。
2022年4月16日時点で2億5400万アカウントが確認できます。
2023年6月30日に Twitter にて2億8000万アカウントの報告。
増加率は鈍化しているとはいえ、ユーザー数は依然として大きく増加しています。
概観ページにて、アカウント数とファイルの数がリアルタイムでカウントされていて、ファイルがすごい勢いで増え続けているのを確認できます。